友達がよかったと言っていたエッセイ本
ポッドキャスト160回でGinaちゃんが紹介していたこの本。
キンドル版がなかったのでY姉が船便で送ってくれました。
友達とはいえ本の好みが100%合うわけではない。
むしろGinaちゃんとわたしは正反対な部分も多くて。
だから友達が読んでよかった本を自分も読んでみるという行為は
そんなに頻繁に行うものではないんだけど
そのなかで自分にも繋がるものがあるかなと感じた時に手を伸ばしてみる感じ。
こうやって友達のいうよかった本を読んでみると
その人の好みがより分かるようになるという一面は確実にあるよね。
Ginaちゃんの好きなキーワードは「穏やか」だと思う。
人にしても文章にしても「穏やか」な雰囲気がとても好き。
この本も作家さんも間違いなくそのカテゴリに入る。
小川糸さん、知らなかったけど人気の作家さんだとか
小説も売れててドラマ化してるそう。
読んだことも見たこともないんだけど。
「文具店」とか「助産院」とか、舞台が和な感じの作家さんだから
ドイツ・ベルリンと日本を往復する生活をしてるのは驚いた、とGinaちゃん。
確かにそうかも。というかわたしの場合は逆で
ベルリンと日本を往復したり、ラトビアが好きという感じの割には
すごい日本ぽい人だなっていう印象だった。
ちょうどアメリカ大統領がトランプだった時期のせいか
(日本人にありがちな印象だとは思うけど)嫌アメリカな感じも伝わってくる。
まー、これは仕方ないかな。
わたしもアメリカに来るまではアメリカのことジャイアンみたいな国だと思っていたし。
でもね、カリフォルニア、わたしの住んでるサンディエゴに関していうならば
やっぱりいいよ!とすごく伝えたいな。
ちょっと前にFBでコロナウイルスとかワクチンとか日本の対応の件で
知り合いの新聞記者さんと意見を交わしていたのだけど
やっぱりアメリカのことを知らない日本の人は
例え知識層であってもアメリカを一つの国として捉えるんだよね。
「アメリカにはコロナウイルスの存在自体を信じない人がいて驚きです。」って。
確かにアメリカにはそういう人がいるらしいんだけど
少なくともわたしの住んでるサンディエゴ、わたしの周囲にはそんな人一人もいないわけで。
わたしの住むカリフォルニアがそもそも日本くらいの広さがあるわけで
アメリカの中西部のレッドネックのホワイトトラッシュの(失礼)
教育を受けていないアメリカ人層のことを挙げられてもなぁと思う。
だってぶっちゃけ、そのアメリカの彼らと
日本で嫌中・嫌韓謳ってる日本の層って同じでしょう。
もっとハッキリ言うと、今後日本の出生率がもっと下がって
労働力を移民に頼ることになった場合に
本来ならば3Kを引き受けてくれる移民を期待していたのに
もっと優秀で働き者な移民が入ってきちゃうがために
大した取り柄も努力もなくて取り残されてしまう人たちが
確実に日本にも生まれてくるわけで、
その結果は「昔はよかった、外国人国へ帰れ」で、
つまりそれはMake America Great Againと同じ論理なんだよね。
ほんでもってさらに言うならそう言う層がけっこうな人数いるもんだから
ナショナリズムに訴えるメッセージを訴える政治家が人気出るよね。
オバマ元大統領夫婦の立ち上げたスタジオが手掛けた
ネットフリックスのドキュメンタリー”American Factory”見てほしい。
日本もそういう状況に近いことになっていくと思う。
現実にそれは海外では起きてる。
つまり、ソニーの工場は台湾系が回してるし(Foxxcon)
東芝の工場はこれまた台湾系が回してるし(Compal)
話を戻してアメリカと日本の「置き去り層」・・・
話を戻すと、わたしから見るとコロナ対策が遅れている日本の状況に驚きだし
アメリカ国民の半分が接種済みのワクチンに対して危険性を怪しんでたり
いまだに妊娠に影響があるかもしれないという科学に基づかない事実を信じてる層がいることは
アメリカでコロナをフェイクニュースだと思ってる層と同じにしか見えないのだけど。
その知り合いの新聞記者さんの見解は「リテラシーが必要」。
つまり、知り得た情報を自分の力で判断して自分を正しい方向に導くこと。
リテラシー教育っていうのは簡単だけど難しいよね、
とタイガーさんとも話していて。
せめて自分の子供達にはこの辺りのことはしっかり押さえて大人になってほしいわと
母としては考えているけどね。
まー、複数言語話せていろんな国や人に揉まれてという環境は十分だから
ポテンシャルは十分にあると思ってる。
あとは家でときどきニュースとか身近な出来事をネタに
話をする、ということだろうね。
話をさらに戻して『ぷかぷか天国』・・・
で、『ぷかぷか天国』。
個人的に印象的だったところは小川糸さんの海外と日本を行き来する生活よりも
亡くなったお母様との関係性。ずばり、これです。
もちろん料理上手で美味しいお料理の描写があるのはもちろんよかったのだけど
それよりも冒頭から母親とのことを臆せず書いてるところ
その内容に共感せざるを得なかった。
わたしの場合は母親に肉体的暴力をふるわれたわけではないのだけど
それでも共通する、共感できるあれこれに反応せずにいられない。
悲しいのは、そんなことをされても、子どもは親が好きだということ。
そうなのよね。わたしもずっと親は悪くないのだと思ってた。
小学校の時、毎日日記を書いて学校に持っていき、それを先生が読んでコメントをくれた。でも「今日もお母さんにたたかれました」なんて書けるわけがない。
わたしも小さい頃、あまりに母の対応がイヤで祖母に相談しようと思ったことがあったのだけど
自分の子どものことを悪く言われたら祖母は心を痛めるかもしれないと子ども心に思って
結局誰にも言わなかった、ということがあったのを今も覚えてる。
ホント、子どもの頃って今よりももっと優しかったしピュアだったのよね。
そしてわたしの子どもたちも今、そういう状況なのよね。
だから子どものことを大切にしてあげないといけないのよね。
多くの面で、私にとっての反面教師だったが、その点では、とてもいい「先生」だったと思う。
母から学んだことはたくさんある。
もっと、普通にお茶を飲んだり、買い物に行ったり、旅行に行ったりしたかったなぁ、とは思うけれど、これは私が神さまから与えられた宿命だと思っている。
わたしも同じように思ってる。と同時に
自分の娘や息子とは普通にお茶を飲んだり、買い物に行ったり、旅行に行ったりしたいから
そうできるように一人の人間として恥ずかしくない人間関係を築きたいと思う。
途中から、私は気持ちを切り替えて、自分がこの人の親なのだと思うようになった。
そうしたら、気持ちの面でのわだかまりがスーッと溶けて楽になった。
こんな感じの処方箋までついてきてる、この本。
あと、一字一句覚えてないけど
お母さん、褒められたかったのかな。
みたいなことが書いてあって
これ、うちの母に関しても言えることだと確信持てる。
やっぱり自分の(ちょっと厄介な)子どもだと思えばいいのかな。
いつかは、母が私を産んでくれた、そのことだけに感謝できる人になりたい。
わたしも、これをリアルな目標に生きていこう。
ラトビアに伝わる十の心得
小川糸さんの解釈で。
正しい心で、
隣の人と仲良くしながら、
誰かのために、
まじめに楽しく働いて、
分をわきまえ、
清らかに、美しく、
感謝の気持ちを忘れずに、
ほがらかに、すこやかに、
気前よく、
相手の心に寄り添いながら。
いつかサーフィンします・・・!
あと、母親との関係性以外のことで自分に通じたのはこれ。
気持ちいいんだろうなぁ。
一回快感を覚えると、やめられなくなるのだろう。
いつか、私もサーフィンに夢中になったりするのかな、と思ったら、おかしかった。
でも、人生何が起こるのかわからないから、絶対にない、なんて言い切れない。
サーフィンの気持ちよさについてはサンディエゴに住んでたら
友達や同僚から何度も聞くことになるから
私の中にもTo do listとして刻まれてる。いつか実行しないと。