Sorry I’m late, I didn’t want to come:One introvert’s year of saying yes
内向的な人が外向的に1年間を過ごしてみたら・・・
以前も内向性・外向性についての記事を書いたけれど
今回Nikkiがこの本を勧めてくれた。
30代の内向的な女性(著者)が
外向的に1年間を過ごしてみたらどうなったか・・・という話。
これだけで面白そう!って思いませんか??
著者はJessica Panというアメリカ人女性。
北京・オーストラリアでの生活を経て、今はロンドンで結婚生活を送っている
ハーフチャイニーズ・ハーフユダヤ系。
内向的だけどロンドンでの生活で寂しさを覚えるようになり
1年間外向的に過ごしてみると決めて、いろんなことに挑戦していくという実話。
具体的にどんなことに挑戦したのかは敢えてここでは書きません。
面白いのでぜひ読んでほしい!
日本語になってない面白い本がたくさんあるの!
この本も日本語にはなっていない英語オンリーの作品。
なんてもったいないんだろう!
ちなみにクーリエのこの記事
「社交嫌いで内向的な私が、1週間だけ外交的になってみたら」に
この著者のことが少し出てくる。
というわけで、この本で面白かった点を
いくつか代表して記録していきます。
知らない人と会話するのはアメリカ人だけ?
Page 12
More than one British person has told me that only Americans and unhinged people talk to strangers.
初めてわたしがアメリカに留学で来たとき
バス停でバスを待つとき、スーパーのレジの列で
知らない人同士が会話してるのがすごく新鮮だった。
「なんてオープンなんだろう!面白そう!」って
内向的なわたしでもそう思った。
でもあれってやっぱりアメリカだけなのかもしれないね。
だとすると、わたしは意外とアメリカ文化が好きかもしれないって思った。
ヒトは見知らぬ人と話すと幸せを感じる
Page 13
apparently, when people are forced to talk to strangers, it makes them
happier.
ヒトは赤の他人と会話すべき状況でより幸せを感じる。
やっぱりそうだよね。
ということはアメリカ人はハッピーを感じることを
文化の一部としてやってるということになるよね。
「ヒトは通勤中に知らない人と会話するとより幸せを感じる」という研究結果もあるそう。
電車通勤の日本の方、どうでしょうか??
実はみんな見知らぬ人と話したい欲求がある
みんな見知らぬ人と話がしたいと思う一方で
他の人は自分とは話したくないだろうと思っている。
自分が他人に話しかけた場合、
42-43%の人が会話を返してくれるだろうと予測した。
ところが実際はほぼ100%の人が会話を返すだろうと回答した。(p. 19)
わたしたちには見知らぬ人との会話を楽しみたいという意外な欲求が隠れてるのかもしれない。
男性の方が女性よりも寂しさを感じている。
寂しさを感じる人が増えている。
寂しさは他人と過ごすことで解消できる。
だから他人と話をしないといけない。(p.25)
ただ無駄話(スモールトーク)をすればいいのではなくて
深くて、意味のある会話をして他人と繋がっていかなければいけない。
調査によると、男性は女性よりも寂しさを感じている。(p.154)
男性の3人に1人は日常的に寂しさを感じている。
男性の8人に1人はまじめなトピックを議論する相手がいない。
差し出がましいと思われることを恐れすぎている。
本当に恐れるべきは誰とも深い会話ができないまま死んでいくという恐怖。
だれもが孤独を感じるものだ。
寂しさから自分を守らなければ、孤独に襲われてしまうものだ。
どうすれば深い会話ができるようになるか
天気やスポーツといった無難な話題(スモールトーク)から抜け出すには
意味のある深い会話(ディープトーク)をしないといけない。
- 仕事のどんな部分が好きか
- 家族のこと
- 今年行った場所で面白かったこと、など。
こういったことがどういう意味をもつのか、
どう感じたのかについて話すことが深い会話。
深い会話をしてもOK。大きな失敗を共有してもOK。
共有したらすごくいい気分になれる。
そして相手から深い内容を聞き出すだけでなく
自分が深い部分を開示していく必要がある。両通行で。(Page 20、 24、29、155)
友だちは29歳までにできて、その後徐々に減っていく
研究によると友人のほとんどは29歳までの間に出会う。
他の調査によると、25歳を過ぎると徐々に友達が減り続ける。(p. 69)
ブレネーブラウンによると
欲しいのは「殺人を犯したときに一緒に死体を運んでくれる友達」。
ソーシャルメディア(SNS)やテクノロジーのおかげで
内向的な人でも興味関心の合う人たちと繋がることが出来やすくなった。
一方でテクノロジーに頼りすぎている部分も・・・。
そして男性は女性よりも友達が作りにくい。
250万人のイギリス人男性が親しい友人がいないと回答。(p. 87)
ヒトが相手を友達だと認識するには6~8回会う必要がある。
また別の研究ではヒトは相手と50時間過ごすとカジュアルな友人と認識し
友だちと認識するには90時間くらい要する。
内向的な人は一人で過ごすことでエネルギーを得るが、
一方で外向的な人は他人と過ごすことでエネルギーを得る。(p. 77)
面白いと思ってもらうには印象深くなければいけないと思いがちだが
自らの失敗を共有するほうが人と繋がれるようになる。(p. 28)
赤の他人のほうが失敗や秘密を共有しやすい。(p. 29)
わたしたちの人生に大きな変化を与えるのは
ゆるく繋がった知人であると示す研究結果が出ている。(p. 92)
パーティや異業種交流会での振る舞い方
他人を惹きつける力は50%生まれ持ったもので、50%は身に着けるもの。(p. 94)
自分がパーティの主催者であるとイメージして
参加者はゲストであると認識する。
参加者に飲み物を勧めてみたり
どうやって会場まで来たのかを尋ねたり
他に知っている人がいるのかを聞いてみる。
参加者を他の参加者に紹介する。
カリスマを出すことは難しくなく
オープンエンドな(Yes/Noで答えられない)質問を投げかけたり
相手の答えを聞いて、相手の回答に気にしていることを表して
「それについてどう感じる?」「どんな感じだったの?」
「そこにどんな魅力を感じたの?」と聞く。
そして相手の気持ちを認める。
ask questions, give meaningful responses, reinforce emotions. (p. 103)
多くの人は日々の仕事のルーティンにハマっていて
その仕事についてどう感じるかについて振り返る時間がない。
ネットワーキングはGetすることでなくGiveすること。
自分が知っていることを共有すること。(p. 104)
プレゼン、コメディーショー
パブリックスピーキングは最大の恐怖。
内向的な人は特にそう感じやすい。(p. 36)
And I know, deep down, that what scares you owns you. (p. 39)
コメディはシャイの特効薬 (p. 132)
プレゼンやコメディの最初に「すごいことを言いますよ」と前置きされるのが好き。(p. 139)
たとえどんなに下手でもその人が100%出しているものが好まれる。
プレゼンの前に熊のように体を大きくするポーズを取るパワーポーズ。(p. 143)
本当のコメディアンは滑っても起き上がることができる人。
ステージ上にいる人には力が備わる。
自信を持って観客に何かするように言うと観客はその通りに従ってくれる。
自信があるふりをしたら、自信を生み出すことができた。(p .152)
コメディでもエベレスト登頂でも、
一度成功した体験さえあれば、いつでもその感覚を使うことができる。
必要であればいつでもその感覚を思い出すことができる。
そして誰もが恐れるような何かをやってのけることは
爽快な気分を与えてくれるもの。
Page 212
“I have that feeling, and I can still use it. I can go and get that feeling if I need it.”
There’s something invigorating about doing something everyone else is afraid of.
ホームパーティで使えるワザ
- チーズボードを準備する。チーズは3種類で硬いチーズ、ブルーチーズ、柔らかいチーズ。
- デザートはファンシーにしなくていい。デザートか上質なアイスクリームを買えば当日何もしなくていい。
- みんなが帰るまでお皿洗いはしなくていい。
- ゲストが持ってきてくれるとしても、ワインは余裕を持って準備しておくこと。
- 社交的な人がこんなに緻密に準備しているとは想像しないものだが、デートに出かける前には会話が途切れた時のために面白い話のネタを5つ準備している。
- 音楽を準備すること。おすすめはSpotifyのMarc RomanのNigellissimaというプレイリスト。セクシーでジャジーなイタリアの歌。いますぐ登録すること! (p. 219)
内向性と外向性
2-3人に1人は内向的だと言われている。(Rowan Bryne, The Myers-Briggs Type Indicator)
内向的な人のことを要約すると
「集中力があって、一人時間を楽しめて、
無駄話が苦手で、一対一の会話が好きで、プレゼンを避ける人」
(Book “Quiet: The power of introverts in a world that can’t stop talking by Susan Cain)
内向的な人たちは、他人との関係性に量より質を重要視する。
内向的な人の一部に起こるのが頭の中でいろいろ考えすぎて
心配しすぎて他人に自分を開示しないことだ。(p. 167)
ある研究によると内向性は生理的・遺伝的だとする一方、
40-50%程度しか遺伝ではないとする研究結果を発表している人もいる。(p. 230)
心理学者のブライアン・リトルによると
性格は生まれつきだったり培われたりするだけに限らず
行動によって変化するものだ。
行動が新たな自分を形作る。
わたしたちは必要な場面に応じて
行動や性格を選んで使い分けることができる(Free personality traits)
100%内向的、100%外向的なんていう人は存在しない。
もちろんみんなが外向的になるべきだとは思わない。
ただ外向的な人がセルフケアのために内向的なアクティビティを取り入れて
リラックスしたり自分を振り返ったりしているように
内向的な人も外向的なアクティビティを取り入れてエネルギーを得てもいいと思う。(p. 231)
住み慣れた街でワクワク探索する感覚を保つのは難しい
Page 180
It’s difficult to maintain that sense of wonder in the city where you are settled.
確かにそういう一面は否めない。
だからわたしたちは旅が好きだし、実際に旅に出かけるのだと思う。
一方で、コロナ生活を続けている今、
わたし個人に関してはサンディエゴの探索を楽しめてる。
通算12年過ごしたこの街だけど
まだまだ知らないところはたくさんあって
新しい場所とか道とか、常に発見がある。
個人的には最近セカンドハンドの買い物にハマってて
見知らぬ人の家にものを買いに(受け取りに)行く。
そのときにこれまで足を運んだことのない場所や
普段なら決して通ることのないローカルな道を知ることがあって
すごく新鮮な気持ちを味わうことが多い。
故郷から離れたり、成長とともに旧友となじまなくなったりすること
Page 233
As an adult, sometimes if you’re lucky, you have close friends from childhood nearby, but when you move away
from home or outgrow your old friends, you have to find
最近読むアメリカの小説の傾向として、主人公の女性が
故郷から離れた場所で奮闘しているものが多いことに気づく。
日本の小説の場合、登場人物は日本で生まれて日本で生活しているケースがほとんど。
もしわたしが小説を書くことがあるとしたら、自分みたいなケースを描くだろうと思う。
それから、社会経験や海外経験を重ねるにつれて
田舎の中学や高校時代の友達とは接点が見出せなくなってきてしまう。
田舎の友達は同じ町で働いて結婚している人だっているくらいだから。
だからこそ、今の自分の丈にあった友達を新たに作っていかないといけない。
たとえ友達作りのピークの20代はとっくの昔に終わっていたとしても。。。
この本のなかでも著者がアプリを使って友達探しをするのだけど
どんなに気があっても近くに住んでいなければ難しくて
近くに住んでいる人を限定して友達探しをするという場面がある。
それから引っ越しの予定がないとか
長期で今住んでいる場所に滞在する予定であることを最初に確認する場面も出てくる。
私たちは歳を重ねるにつれて忙しくなる。
時間が貴重になる。だから友達も近くに住んでいて引っ越しの予定がない人を希望する。
🙂
[…] 先日読んだ本によるところの 「深い会話(ディープトーク)」がとにかく上手い人だった。 […]