For English visit here アメリカの放送局PBSでLatin Music USAというドキュメンタリーがシリーズで放送されてました。ちなみに知らない人のためにPBSは教育系で日本でいうとNHKのような雰囲気でしょうか。内容のいいドキュメンタリーなどがカバーされている放送局です。
Latin Music USAは4回から成るシリーズでラテンのルーツから生まれたアメリカのニューミュージックをカバーしてます。具体的にはラテンジャズ、マンボ、サルサ、テハノ、チカノロック、ラテンポップ、そしてレゲトンまで!
4回のドキュメンタリーは以下の通り。
- Bridges
- The Salsa Revolution
- The Chicano Wave
- Divas and Superstars
The Salsa Revolution
もちろんわたしが真っ先に観た動画はThe Salsa Revolution 素晴らしい内容でした。 60年代から70年代にかけてニューヨークのスパニッシュハーレムで生まれたサルサの歴史、伝説のスーパースターの映像やコメント、ラテン音楽界を征服したその豊かでスタイリッシュな音楽がもりだくさん。 ニューヨークのプエルトリカン、キューバン、そしてその他のラテン系のアーティスト達によって作られた音楽のハイブリッドであるサルサの影響力を感じられる動画です。
サルサ誕生
このドキュメンタリーでまず学んだことはサルサ誕生の歴史。サルサが生まれる以前、ラテン系は伝統的なラテン音楽に少し飽き飽きしていたこと。そしてこの時代はジャズやロックが注目を集めていた時代背景。そんな時代に一流のラテンアーティストが集められて、伝統音楽とジャズ、ロックやその他のジャンルの音楽がミックスされた。それがサルサの始まり。
このドキュメンタリーでは触れられていなかったけど、誰かのブログで読んだのは当時はアメリカとキューバが断絶していて、それがきっかけでアメリカでラテン系音楽のニーズが高まったことでニューヨークのプエルトリコ系アーティストが活発に活動したという話。 そんないろんな事情が組み合わさってサルサは生まれたんだろうな。
ファニアレコードとスーパースターたち
ファニアレコードのスーパースターたちが紹介されていたのもこのドキュメンタリーが気に入った理由。しかもファニアの元オーナーのジェリーマスシと彼の兄弟も出てきて当時の様子を語っているのも良い。
以前このブログにも書いたルベンブラデスのドキュメンタリー映画で触れられているように、ファニアは当時のトップアーティストを搾取して巨額の儲けを出したという事実はあるかもしれない。だけどやっぱりファニアなしにはサルサの誕生や発展はなかったのではなかろうかと感じた。
今も現役で活躍するファニアの大スタールベンブラデスやウィリーコロンが当時の思い出を語っているのもよかった。特に二人がエクトルラボーについて語っているのがいい。
最近よく注目してる二人が出てきたのが嬉しい。
ちなみにウィリーコロンのコンサート2019のレポートはこちら
ルベンブラデスのドキュメンタリー映画My Name Is Not Ruben Bladesについてはこちらとこちら
個人的にはエクトルラボーの若かりし頃の映像が見れたのが良かった。彼は歌ってるというより物語ってるように歌うんだけど、それがサヴォール(savor、味)があって非常に良いと思う。彼はあまりにも早く亡くなってしまってライブで見れないのが本当に残念。でもこういったドキュメンタリーのおかげでその姿を拝見することができる。
他の3つのドキュメンタリーはまだ観てないのですがいずれ観ようと思ってます。それにしてもThe Salsa Revolution、素晴らしい内容。見つけて良かった!
このドキュメンタリー、英語ですがスペイン語バージョン(字幕!?)も見れるみたいです。
追記)こちら、アメリカ外では閲覧不可のようです。
DVDも発売されているのですがリージョンコードがあり日本での鑑賞は難しそう!残念!!