緊急事態宣言から4ヶ月が経過
サンディエゴにコロナウイルスの緊急事態宣言が出たのは3月20日金曜日。
あれからちょうど4ヶ月、120日以上が経過した。
まずは、ここまで家族が病気になることなく元気に過ごせたことに、感謝。
とはいえ、サンディエゴは相変わらず1日に600人が新に感染していて
ウイルスのある生活は長期にわたってつづくことを覚悟している。
この4ヶ月の生活は新たなライフスタイルをもたらしてくれた。
気がつけば人目を気にせずチャレンジできるホームヨガが当たり前になっていたし、
子どものころから関心のあった環境問題に本格的に取り組むきっかけにもなった。
まったくオフィスに行かずに働くワークスタイルは
時間に追われて動きまわっていた生活から解放され、精神的なゆとりをもたらしてくれた。
だからといって、悠々自適の日々だったかというとそういうわけでもない。
最初の3ヶ月は小さな子ども2人のお世話をしながら仕事や家事をこなす日々。
パンデミックのせいで仕事を失う人がいる一方で
タイガーさんの仕事は閑散期にもかかわらず記録的な追い風で
連日子どもが寝たあとに帰宅する日々が続いている。
(これなら日本人男性と結婚してるようなものだな・・)などと思ったりした。
自宅勤務&二人の子どものお相手&家事&自分のやりたいこと(ポッドキャスト、ブログ、読書、などなど)を
男性は持ちえないだろうマルチタスク能力をフル活用して乗り切った。が、さすがに嵐のような生活は
いつまでも続けられないなぁと感じていた。
そして1ヶ月前、上の娘を学校に送ることにした。
わたしがしんどかったこともあるが、娘もしんどそうだった。
ただでさえ成長の早くて社交的な彼女は、最初の1ヶ月は「お母さんと一緒にいれてうれしい」とはしゃいでいたが
しだいに家での生活がたいくつに感じられるようになってきていた。
娘のプリスクールは私立で、エッセンシャルワーカー向けにチャイルドケアを提供していた。
幸いわたしの仕事がエッセンシャルに適用されたので、感染の不安を感じつつも
学校に送ることに決めた。結果、娘は学校がだいすきだといって早起きして自分で身支度をするようになった。
Aくん、本日プリスクールデビュー
そして今日、したのむすこもプリスクールデビューを果たした。
先週末2歳になっていたし、Curious Georgeのような彼は
家のなかを探索もだいぶ飽きてきた様子だった。
そして、なによりも、わたしのマルチタスクの日々で心身ともにそうとう疲れがたまっていた。
通常なら子どもたちはお金を払ってプロにみてもらっているのだから
1人何役もこなして疲れるのは当然といえば当然だった。
彼を学校にやることは夫も安全面を心配していた様子だった。
だから予定よりも長くわたしのもとにおいておいた。
それでも、わたしたちがAくんを学校におくる決め手となったのは
Aくんの病院の先生(小児科医)との2歳児検診のときの会話だった。
「おたくのお子さんたちは万が一コロナに感染しても、
熱や咳などの症状だけでだいじに至ることはないと思いますよ。
学校にいったほうがことばもおぼえるし、友だちともソーシャライズできて
得ることのほうがおおいと思います。」
とはいえおとこのこ。いくらコロナまえはデイケアに通っていたといっても、
やっぱり初めていく学校では泣いてしまうんじゃないかと心配していた。
朝は夫がふたりのこどもを学校に送っていったものの
ふと、仕事の合間に(あの子は泣いてるんじゃないか、だいじょうぶだろうかと心配する始末。
そんなわけで早めに家での仕事を切りあげて迎えにいってみると・・・
いつもよりもいきいきしてるAくんが笑顔で「マミー!」って寄ってきた。
本当にホッとして、Aくんの成長が感じられて、学校を楽しんでくれたことがうれしくて
帰りの車を運転しながら不覚にもないてしまった。
娘に「おかあさん、うれしくてないてるの?おかお、みせてごらん?」っていわれた(笑)
不安に怯えるよりも、機会をつかむことにした。
もちろん、これからもコロナ感染の不安はつきまとう。
学校側はしっかりした対策案を打ち出しているけれど
いったいどれくらい確実なのかはわからない。
それでも、不安や恐怖におびえていえにこどもをとじこめるのではなく
子どもに遊ぶことを楽しむ機会を提供することを選んだ。
そして、自分にマルチタスクを課さずに
リラックスして仕事に向かう許可を与えた。
もしかすると、ここ4ヶ月でいちばんの達成感を感じているかもしれない。
もちろん、手帳のChampaign Momentsの欄にもこの決断のことを書きこんだ。
子育ては子どもたちへの犠牲と自分の自由とのバランスをとる戦いだった。
これからも、不安を感じたり悩んだりしながらベストな方法を選択して前に進んでいくのだろう。
「子育てには正解はない。」母がいってたことば。ほんとうにそうなのかもしれない。
P. S. 7月21日現在、カリフォルニア州知事が新たな発表をし、私立学校であっても
その学校がウォッチリストに載っている郡(カウンティ)にある場合には
新学期はオンラインでスタートするよう通告が出た。
うちの子どもたちはエッセンシャルワーカー向けのチャイルドケアに通っているので
引き続きそちらにお世話になることになるのではないかと思っている。
感染者が減らない状況はあいかわらずつづいている。夫婦では子どもにウイルスから身をまもる方法を学ぶ機会ととらえている。