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新年の過ごし方で思うこと
2019年の新年は数年ぶりにサンディエゴで迎えました。
ところでアメリカのNew Yearってあっけらかん。
大晦日にカウントダウンして、Happy New Year!!ってハグして
クリスマスに引き続きおごちそう食べたりお酒飲んだりして
で、1月2日から現実に戻ってお仕事、っていうのが一般的。
よくよく考えてみると、世界には
「パーティ、そしてすぐ現実」的な新年の過ごし方をする国が多いみたい。
そう考えてみると、
除夜の鐘が鳴って108の煩悩を払って
お正月にはお神酒を飲んで身を清めて
昨年を振り返って今年の目標を考える日本のお正月って
すごく異色なのかもしれない。
わたしたち家族は最初の1週間はみんなお休みだったこともあり
日本らしくのんびりスタートしてみました。
思えば毎年年末はアメリカ国外で過ごしている我が家。
サンディエゴで過ごした日本風のお正月、こんな感じになりましたよ。
日本ののんびりしたお正月を演出しよう!
2019年の新年inサンディエゴは
こんなことを意識して過ごしました。
・「日本ののんびりしたお正月」を演出
・3歳の娘に日本のお正月を体験してもらう
・仲良しのエクアドル人夫婦にも日本のお正月を体験してもらう
・そして何より、自分がのんびり過ごす!!
要するに、美味しいぶりのお雑煮とかを食べ続けて
「夕飯何食べようか~」の問いから逃れつつ
娘にも日本文化を伝承しつつ
友人にも異文化体験でおもてなししよう、っていう
多少わがまま&合理的な目的意識のもとに実行した
お正月の過ごし方だったのでした。
アメリカでおせち・お雑煮・筑前煮。
というわけで、子どもの頃何も考えずに
出されたものを食べたいだけ食べていたお正月を演出すべく
お正月料理を準備。
・おせち料理
おせちは美味しいという認識はあまりないけれど
一つ一つに意味があるおせち料理。
やっぱりお正月におせち料理は欠かせない!
娘や友人におせちを示すためにも
やっぱりおせちは準備したい。
だけどどうせ食べるなら美味しいものが食べたい!
というわけで、
伝統的なおせち料理は一部だけ自作して
残りは日系スーパーのお世話になりました。
ちなみに日本人が1万人だか3万人だか住んでいるサンディエゴ。
日系スーパーも「にじや」「ミツワ」「マルカイ」と3軒もある。
だからおせちの材料も揃うし、お総菜コーナーには
出来合いのおせち料理が並ぶ。
事前注文すればお重入りのきれいなおせちを買うことも可能。
今回おせちに入れたものは・・・
・黒豆、田作り、栗きんとん、紅白なます ←基本出来たものを購入
・伊達巻、紅白かまぼこ ←買ってきて切るだけw
・唐揚げ、黒豚ソーセージ、ブロッコリー ←子どもも好きで食べられるもの
田作りは自分でも作ってみて、子どもに小魚カルシウムを提供したのでした。
・博多雑煮
博多雑煮というのは、魚のブリ、丸餅、
かつお菜(福岡でお正月だけで回る野菜w)やニンジンなどが入った
すまし汁(だしはアゴだし←トビウオですね)仕立てです。
かつお菜は小松菜(またはほうれん草でも可)で代用。
お餅は餅つき機(ホームベーカリー)でつくことも検討するも
時短のためお店で買ってきた(しかも四角いやつ)。
そしてメインのブリ。
日系スーパーに注文して
鹿児島のうまかぶりという刺身グレードの半身のブリを
空輸してもらいました。
これ、過去にも何度も注文しているんですが、美味。
背の部分はお刺身にして、腹の部分は半分お雑煮、半分煮つけ。
お正月らしい豪華なお魚料理が3つもできあがります。
・筑前煮
一つ一つの材料を集めて下準備さえすれば
あとは簡単でおいしいのが筑前煮。
今回入れた具材は、
鶏肉・ニンジン・里芋・れんこん・こんにゃく、だったかな。
あと彩りのために絹さやを茹でて細く斜め切りして散らしました。
大量に作っても日持ちするし
わたしにとっては飽きない味。何日も食べましたとさ。
その他には数の子も味付けしてあるものを準備。
子どもがいてもお正月料理、無事準備完了!!
エクアドル人夫婦はお正月料理をどう思ったか?
おせちの入ったお重に、お雑煮の漆のお椀。
そんな和テイストのテーブルに歓喜の声を上げる二人。
今回のゲストはエクアドル人夫婦。
パティ:昨年初めて日本を訪れた。美しいものをこよなく愛する。
アンドレス:これまで数回日本に行ったことがあり、NHKのドキュメンタリーも観る知的男子。
まずはおせち料理。
あらかじめ味を楽しむためのものではなくて
意味を楽しむものだと説明したうえで一つずつ説明。
田作りの意味って知ってますか?
田作りは煮干しを醤油や砂糖で煮たものですが
昔、春の種まきの時期に豊穣を祈願して
小魚を畑にまいていたそうで、それが由来だとか。
黒豆は年の数食べるっていうのとか
数の子は子だくさんとか分かりやすくていいですよね。
で、いざご試食。
田作りを口にしたアンドレスは
「魚の苦みと甘い味付けのバランスが絶妙!」
一見グロテスクに見えなくもない数の子。
パティは「シトラスの風味がする」
おそらく柚子のだしに漬けてあったんですね。
アンドレスは「いわゆるキャビアだね」
一番人気だったのは、ブリ。
実はパティは昔、美味しくないお刺身を食べたあとで
当たったことがあり、お刺身は苦手。
「パティはお刺身は食べなくていいよ」と言っていたのだけど
いざブリのお雑煮を食べたら「何このお魚、おいしい!」
「脂がのっててリッチな味がする!」と喜んで食べていました。
そしてついにはおかわりも・・・!
そしてお刺身にもトライすることに。すると・・・
「おいしい!!!」
お刺身がこんなにおいしいものだったなんて・・・。
You changed my life!!!
お正月のおもてなしがきっかけで
日本の文化を紹介できただけじゃなくて
刺身が好きになってくれたのがすごくうれしかった!!
ホームパーティを開くのがわたしの夢だった
ひとしきり食べたあとは、アンドレスの大好きな緑茶と
デザートを食べながらおしゃべりしたり
パティは子どもたちとプレイルーム(子供部屋)で遊んだりして
のんびり過ごしました。
幸せなひととき。そう思ったときに
わたしが日本に住んでいたころの夢を思い出しました。
それはホームパーティに友達を招待して
一緒に時間を楽しむこと。
両親がゲストを家に呼ぶことがなかったので
わたしの実家は来客があることはほとんどなく
いつか自分の家に住んだらパーティをしたいと思っていて
アメリカに来てからその夢が実現したことを思い出しました。
一見小さなことのように思われるかもしれませんが
こんな小さな夢や希望を一つ一つ日常生活に散りばめることが
幸せな生活を送る、つまりは幸せな人生を生きるということだと思います。
今回のお話で印象に残ったことは何でしたか?